夕空フェアウェル


「さよならは言わない」と
寂しそうな目を隠し

生まれた街を出る背中を
目で追う切なさ

 

見上げれば あかね色
夕日と小さな自分

ほどけた靴ひもに
うつろな不安を感じた


あなたの未来に
どんな花束を添えられるだろう

きっと会えなくなるよね
でもそうやって 人間って旅立つんだろう


声を張り上げて 疲れも知らずに
子供のような瞳で見つめてた場所

華やぐ街明かりの裏で
強がって泣かないで

都会の隙間に足を踏み外し
壊れそうなあなたの心を

満ち足りないこの世界でも
守っていきたい


少しずつ分かってく
世の中を揺らす仕組み(モノ)に

苛立ちぶつけれず
頭を抱えているのね


ねぇもう長いこと悩んでいるけど
これだけは聞いて

あなたが思うよりも
人生のピークってまだまだ先にあるよ
だから…


降り続く雨にびしょ濡れた夢を
信じ 疲れ めげそうな自分を

「元気です」の笑顔の奥で
無理をして 責めないで

夜を飛び越えて朝になれば、ほら
晴れた空があなたを癒すと

行き場のないこんな世界でも
願っているから


あぁ、人は誰も
弱さをかばい合い、越えて…


声を張り上げて 疲れも知らずに
子供のような瞳で見つめてた場所

華やぐ街明かりの裏で
強がって 泣かないで

立ち止まったことも逃げ出したことも
それはそれで勇気のいること

忘れないで ここであなたを
守っていること