待ち合わせデビュー


少しでも長くいたいから
張り切って一時間も前に来たのに

 

小さな公園前の駅
普段着のとても似合う君がいた

 

募る想いを 恋心 打ち明けて
初めて ふたりの記念日
今日はたくさん笑ってほしいんだ

 

眠れなかったよ 君とふたりきりなんて
どんな事を話せばいいんだろう
自信はないけど
思いでひとつくらい残して
笑ってもらえるように頑張らなきゃ

 

予想外だ
気まずい空気のいたずらで
ふたりの距離 縮まらない

 

焦ってる僕を不安そうに見て君は
「ねぇ、きいて」
嫌われる そう思った
だけど君は少しうつむいて
泣いてた

 

か細い涙が君の過去を語った
辛い過去を君は背負ってた

 

僕は分かったよ
過去も涙も全部
好きだよ いつまでも
守りたいんだ

 

夕日は沈んで
ふたりは静かに寄り添って
キスをした