愛猫サディズム


街明かり沈む午前零時
別れ(ソレ)は心無く訪れる
夢の欠片も絆も消えた
帰る場所はどこ?

 

冷静さ狂わす午前二時
時間(とき)の狭間で皆踊り出す
保たれるはずのモラルさえ
快楽に溺れていく

 

ざらついた肌が求めているのは
欲望の開放か衝動の抑制か
痺れを切らす私はそれさえも選べない

 

ねぇ早く名前を呼んで
火照る胸が冷める前に
気づいているでしょ?
不規則な愛欲に(気づいて...)

さぁほら不埒(ふらち)な笑顔で
誘う言葉囁いてよ
誰にも見せない
私の絶海かき乱して

 

愛憎の根源は
いつだって貴方だから

 

孤独にあてられる午前五時
交わる光と影の模様
霧の中ぐらつくリアルは
哀情の鐘を鳴らす

 

耳鳴りが煽る音速の疼き
覚醒のシグナルはその根絶反応
狂おしく濡れる劣情に
鼓動はもう壊れそう

 

貴方じゃなきゃ満たされない
私はまるで愛猫の様
可憐に鳴かせて
偽りのキスをして(焦らして...)
さぁほらデタラメなウソで
いつものように慰めてよ
枯れてく心に
生温い水を分け与えて

 

ねぇ、好きだって言ってよ...

 

もう何もかも受け入れて
挙句この身を汚しても
あなたを捕らえた
爪をもう離さない(逃げない)

 

流してきた血の色が
白か黒かなんてどうでもいい
あなたの知らない
私が全部脱ぎ捨てるから

 

愛情の極点は
重なって 加速して
ほら、最高に気持ちいいでしょ?